新しい香港を探しに…(3)

◎最新のレストランは内装が違う!

日本人にもよく知られた香港のレストランといえば、味も一流なら値段も一流の「天香楼」(上海蟹で有名)や、「福臨門海鮮酒家」(フカヒレや干し鮑の料理で名高い)がありますが、先年発売になったフランスのレストランガイド『ミシュラン 香港・マカオ 2015』での評価は無星と1つ星と、パッとしません。アイランドシャングリラホテルの本格的広東料理店「夏宮」が星2つを取ってはいるものの、「フランス人に中国料理の味が分かってたまるか!(怒)」といった、どこかの国で聞いたことがあるような反論が、彼の地でも沸き上がっているそうです。

それまでの香港人の基準とは違った「物差し」を持ち込んだミシュランが、新風を吹込んだかどうかはともかく、実際のところ香港では、ここ数年新しいトレンドの店が人気を博しているよう。
地元の知人に最先端の店を紹介してもらって訪れたのが、中環(セントラル)にある「チャイナ・タン」と「Mott 32」です。

チャイナ・タンは、香港ファッションで名を馳せる上海灘(シャンハイタン)が経営するレストラン。Mott 32は著名な香港デザイナーの手になるレストラン。どちらも飛び込みでは席の確保が難しい人気店です。
店に入って度肝を抜かれたのは、これまでの香港の中国料理レストランにはなかった斬新なインテリア。

20世紀初頭のアールデコの雰囲気をイメージしたチャイナ・タンは、親会社の上海灘のデザインコンセプトに沿った内装。全体に貫かれた直線的な意匠に、シルバークロームとガラスがクールな輝きを添えます。

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一方のMott 32は、まるでワインカーブをレストランに「改装」したかのようなインテリア。必要最小限まで落とした暗めの照明、壁に直接手描きした絵…、手作り感というというか、荒削りな雰囲気が漂っています。「クラブ・ニュクス(1980年代東京にあったレストラン)みたい」といえば、年季の入ったフランス料理ファンには分かっていただけるでしょうか。

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旧来のレストランイメージ…天井から提灯が下がり、壁には扇面の額、テーブルには白磁のスパイス類、レセプションはチャイナドレス…それらはこの2店にはきれいさっぱりありません。

2015-03-06 | Posted in コラムComments Closed 

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